元 外資系広告代理店 営業マンのつぶやき

ちょっと早めの定年退職。さてとこれから何をやろうかな。

Vol. 2 - 50代後半の就活とは

心も体も30代とは言わないけれどまぁ自分では40代前半から中盤のつもりでいたが、世の中はそんなに甘くない現実をメチャクチャに突き付けられた。大手求人サイトでは法律上、年齢制限を記載してはいけないことになっているらしく、世の中にはたくさんの職があふれかえっている。よ~し!俺も頑張るぞ!と自分のスキルと経験からオレ的にはマッチングしているであろう企業に片っ端から応募。しかし面接前にメールにてほとんどが断られてしまうという現実がそこにはあった。

 

えっ?なんで??これだけ経験があるのに。別に正社員になりたいと言っているわけではないし、契約社員あるいは業務委託でもよいし、年収だって今までの1/3で構わないと思っていたのだが、50代後半のジジイ(当時58歳/2019年10月に58歳を迎える)に世の中は冷たかった。要は50代は世間にとって不要らしい。一般的なサラリーマンの世界では50代はおろか、40代でも不要。今、最も必要としているのは20代~30代中盤まで。それより上の年齢は職というかポストがないということらしい。

 

つまりのところ、旺盛に働く20代や30代は必要だけど、管理職あるいはそれに相当する年齢やポストに就く人たちはそもそもヒエラルキーの上層部分に位置しているので、当該者が転職あるいは退職しない限りそのポストは空かないし、ゆえに求人がないというのが現実のようだ。11月から3月末までの4ヶ月間、応募した企業は50社以上。正社員、契約社員、業務委託に至るまでどれひとつとして面接までも行かず、すべて書類選考落ち=年齢制限落ちってやつだったよ。

 

しかし持つべきものは友だなぁとつくづく思ったこともあった。俺が早期退職に踏み切ることを世話になったクライアントや友人に話さなければならない現実もあったが、驚いたことにクライアントはHydeeさんが辞めるのならHydeeさんに仕事を出したい!と言ってくれたり、多くの友人が手を差し伸べてくれて転職サイトとは別にいくつかの企業を紹介してくれたり、50代後半からの暮らし方や生き方等を教えてくれ、これは妻のことば同様、たくさんの勇気を得ることができた。本当に心から感謝だったし、この先の現実を正面から受け止め、先に進める気がしてきたことも事実だった。

 

気持ちを切り替えながらも、アルバイトという手段も選んでみた。そのひとつに大手企業の出荷センターで採用してもよいとの話をいただいた。作業は倉庫での品出しや出荷前の検品作業となり時給提示を受け、面接に臨んだ。事前に言われていたことは20代の若手社員があなたの上司になります。作業着を着て仕事をしてもらいますが、50代のあなたに耐えられますか、精神的苦痛にはなりませんか。それでよければ面接に来てくださいとのことだった。案の定、上司になる20代の若者は茶髪で態度はデカかったよ。これは無理だなぁと思いこちらからお断りとなった。

 

さぁてどうしようかなぁ。妻が言うように無理に働かなくてもゆっくり考えながらでよいじゃない、という言葉が頭を何度もよぎりながらも男のプライドもあり悪戦苦闘という感じだった。ところが就活と並行しての話となるが、1月下旬ごろからだっただろうか、業界ではチョイとばかり名の知れた企業複数社から声がかかりぜひ!来てほしいというのだ。願ってもないチャンス到来。各社の面接に足しげくかよった。反応は上々!これはこちらが複数社を選べるという形勢大逆転系となった。しかし!しかしだ、ここでまた大きな難問というかどうしようもない状況になっちまった。

 

そう、今でも世の中を騒がしている新型コロナウィルスの蔓延だ。各企業からは二次面接や役員面接・社長面接などが相次いで無期延期となり2020年7月末現在、そのままの状態。コロナは収束するどころか拡大の一途をたどっておりこりゃぁ面接再開はねぇなと思ったのが10月末。そして今後、自身の身の振り方に腹をくくったのだった。★最後までご一読ありがとうございました。

 

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2019年 青森県 奥入瀬渓谷にて。

 

Vol. - 3 「気持ちを切り替えて!」へ続く。