元 外資系広告代理店 営業マンのつぶやき

ちょっと早めの定年退職。さてとこれから何をやろうかな。

Vol. 8 - のたうちまわった2020年とその先にあったものとは - その②

みなさま、こんにちは!

かなりの長文ご容赦ください。タイトル通り前回からの続きです。セミナーにめでたく合格し、私の心は弾んでいた。なぜなら2020年12月時点では当時の業務委託契約でのお仕事とのマッチングもあり「セカンドキャリアを考える」とのことが主目的のセミナーだったのだが、勘違いもあり「再就職あっせん」もしてくれるのかなぁと甘い期待なんか持っちゃったりしていたからだ。

 

実際のセミナーでは再就職あっせんは一切やっておらず、それよりも55歳以上になり定年を間近にひかえた方々、しっかりと現実を見て且つ、セカンドキャリアを考えてゆきなさい!という超現実的なセミナーだったよ。私の再就職あっせんの夢は第一回目にしてあえなく撃沈。でも気持ちを切り替えて、自分の年齢(59歳と2ヶ月)と今までのキャリアとその棚卸、併せてジブンの得意なことの発見と好きなことを仕事にしてみる可能性の検証。さらには老後の資産問題やお金の有効活用、自身を客観的に見ることができる心理テスト受検など盛り沢山!とても再就職あっせんを期待するどころか、単純な私は独立あるいは起業を考える思考にいつのまにかシフティングしていたのだ。

 

いやぁ本当に単純としか言いようがなく53歳くらいからかなぁ、なんとなく考えていた事業を本格化すべく企画を書いたり、それをコンサルに見せたりと進めてみた。まぁ独立の事業計画は3つの方向性があったのだけど、最終的に3つとも厳しい状況であることが判明し今すぐ動くことは危険と判断したことも事実。ちょっと残念だったけどね~。でも大金をぶっこんで失敗したらヤバいし、コンサルの方々も大きな賭けより小さなスタートを考えたほうがよいとのご意見。たしかにそれもそうだなと考え始めた私がいた。

 

さてこのセミナーは2クラスあって平日夜間と土曜日昼間だ。私は平日夜間で受講したのだが、各クラスとも25名限定。つまりこのセミナー受講者の合計は50名。ここであくまでも私見だが驚いたことにななななんと!会社都合・自己都合を含め、いわゆる企業に正規採用をされていないのは私ともう一名の2名だけであった。残り48名はほぼ全員、大手の名の通った企業に属しているという事実だった。正直、それを知ったときはなんで???大手企業に勤めていれば再雇用もされるしモンダイないっしょ!と思ったこともあった。ただ受講回数を重ねる度に、大手企業勤めの方々でもそれぞれ考えがあることが理解できた。セミナーは2021年3月で終了。でも出会った方々は、今や真の仲間と言ってもよいのではと思えるようになってきた。

 

つまり人には事情ってもんがあるし、それ以上に人は見かけによらないってことだ。企業勤務、業務委託あるいは未就職とそれぞれだけど、思うことや今までやって来たキャリアなど当時の私の立場でも大いに勉強になったし、素直に感動したことも多々あったなぁ。

 

そしてせっかく集まった者同士、ネットワークを構築せねば!と考え、初回講義終了後、セミナー側が用意していたネット上の共同掲示板にLINEでのつながりを自ら買って出た。結果50名中、12月の時点で私も含めて4名が集まった。三人(以上)寄れば文殊の知恵!とばかりに年明け早々にZOOMで初回ミーティングを実施、議題は私の起業についてのディスカッションとさせてもらった。正直な意見をもらい、3つ考えていた起業はあえなく却下!金が大量にあるのなら話は別だが、最初から大きな金額を借金してスタートすることは危険すぎると親身になってアドヴァイスをいただき、このあと1ヶ月後にはすぐに動かないことにしたジブンがそこにいた。

 

その後、毎週のセミナー受講の休憩時間や終了後には多くの方々から声がけをいただき、現在は2コース合計50名中18名もの方々がグループLINEでつながり今でも多くの情報交換や月一回のオンラインミーティングでプレゼンしたりと盛り上がっている。

 

セミナーに参加し、グループLINEを開設し新しい同年代の仲間ができ、将来を語り合える仲間であることが私にとっては嬉しく勉強にもなり、はじめは企業人のくせに!と思っていたけれどその人たちのキャリアと知識と人脈に感動し、小さな井の中に入っていた自分が情けなくなってしまったよ。

 

このころから前述の通り、人は見かけによらないことをしっかりと認識しジブンをさらけ出し、今まで以上に前向き&多くのことに挑戦できるようになってきた。特に人脈と新たな経験はすさまじく、わずか2ヶ月半で外資系広告代理店にいたころの50倍くらいの経験スキルが身に付いた感じがした。業務委託でのお仕事も含めれば200倍くらいだろうか、今まで外資系広告代理店に20年勤めていた自分はなんだったんだ!と驚きの成長だった。そしてここで知り合った仲間はたぶん、死ぬまでかけがえのない仲間であることを手前勝手ながら確信したのだった。

 

そして2020年9月以降にはじめたハローワーク通いもさらに積極的になり、受検し落ちても、落ちてもさらに受検し続けた。やはり経験はモノをいうのは確かだった。特に職務経歴書のリバイズには磨きがかかった。キャリコンのアドヴァイスもあり且つ、記載の要約ポイントも呑み込めてきたし38年間のサラリーマン人生をA4用紙2枚でしっかり完結できるようになっていた。手ごたえってやつを感じ、もしかしたらうまくいくかも!と思い始めてきた。

 

しかし59歳での再就職は手ごたえを感じ始めたとしてもそんなに甘くはない。採用側と面接官は年齢不問と言いながらもまずは年齢という仕切りを変な色メガネでみてくるのでたまったものではないが、それでも受検の経験値が私自身を助けてくれていた。併せてとても大変だったのが筆記試験と小論文だ。もちろん面接だけのところもあるが官公庁は必ずと言ってよいほど、これらが待ち受けていた。特に筆記は私の頭を悩ませた。現役大学生が就職試験で試されるSPI-2の筆記やこれに準ずる一般常識試験だ。さらに小論文に至っては指定の原稿用紙に1,500文字程度を手書きで書く!という今どき常識外れの試験なんかもあったよ。

 

しかたがねぇ受検する以上、避けては通れない道だ。2020年10月~2021年1月下旬まで勉強ってやつをやってみた。参考書と問題集を合計2冊アマゾンで購入、わからないところや補完する部分はYouTubeを閲覧しながら勉強した。ところがどうしたことだろう、中学・高校・大学とたいした勉強もせずのほほんと過ごしていた私だが、完璧ではないにせよ知識ってやつはそれなりに頭の中に残っているもんだなぁとびっくりした。YouTube先生と自身の記憶、そして数学が得意だった妻の助けもあって意外にもそれなりに楽しかった4ヶ月間だったかなぁ。そして勉強中にもいくつもの受検をして場慣れも手に入れ、ますますの手ごたえってヤツを感じ取った。

 

カッコイイ言いかたをすれば、やれるべきことはすべてやったという感じだった。あとはできることはいわゆる「神頼み」だ。近所の八幡や神社・お地蔵様・明治神宮箱根神社深大寺そして長野県大町市にある仁科仁明宮まで結構な数の「神頼み」をやってみた。私は宗教論者でも運命論者でもないが「やるべきことをすべてやり、自分ではどうにもならない時、なにかわからないけれど未知のチカラに頼ることは悪くはない」と思っている。

 

その甲斐があってかどうかわからないが2021年2月下旬にとある公務員試験に合格し、晴れて4月から公務員として勤めるようになったのだ。合格し職場は面接時から感じていた公務員試験独特の上から目線系が一切なく、面接官とのケミストリーみたいなものが合ったというか、ああ!この人たちとだったら一緒に仕事をしてゆけるかも!と強く思ったことも合格した要素のひとつだったのかもと思っている。

 

これでせめて定年の60歳までは勤め人でいたいという希望が叶ったわけだ。新しい職場、新しい人間関係、新しい経験と勤め始めてからまだ4.5ヶ月であるが充実している日々を送っている。しかしこれにあぐらをかくわけにはいかず、現在の職場でも常に勉強!常に前向き!という気持ちを持って進んでいるつもりだ。

 

2021年10月で60歳を迎え、この先どうするかはわからない。前回と今回のブログのテーマでもある「のたうちまわった2020年とその先にあったものとは」についてだが、ひとつ言えることは「人は人の役に立つために存在しているんだ!」ということをこの一年半でおおいに学んだ私がいる。であれば現職こそ最適な職場だと感じているし現職を通じて微力ながら人の役に立ち、少しでもよき世の中を作るお手伝いができればと考えている。

 

人の持つチカラは無限大だと感じる。やってやれないことはないし、夢も叶えることもできると今の私は信じている。わがままや文句や愚痴、人の悪口もいいけど、そんなことをほざいているヒマがあるならなにかひとつでもよいし、どんな小さなことでもよいので人の役に立つことにチャレンジしてみてはどうだろうか。積極的に、前向きに動こうと努力することは不器用に見えるかもしれないけれど、必ず勇気と自信が身に付くはずだ。さらに人の役に立つことをしていると、100人中ひとりだけでもその人の行動を見ていてくれる人は必ずいるもので結果として、人は人の心を動かすことができるのではと思っている。ためしにちょっとやってみるのも悪くはないぞ。

 

そして4月からの新しいお仕事に就けたことへの御礼として、「神頼み」した神宮・神社・八幡・お地蔵様に御礼参りをしている。残るは漢気一本!の元三大師の深大寺だけになった。今夏中に御礼参りをするつもりだ。今思えば、未知のチカラは私のことを見ていてくれたような気がする、いやそう思いたいな。これからも多くの問題や壁が私の前に立ちはだかるだろう。でも自分を信じて前へ進み、問題解決と同時に人の役に立つ努力をしてゆきたいと考えている。なぜならそれが人の役目だと私は思っているからだ。というのが前回と今回に於けるタイトルの答えかな。★最後までご一読いただきありがとうございました。

f:id:Hydee:20210813221523j:plain

国道292号線 国道最高地点碑(群馬県)から芳ヶ原湿原を望む。